株主優待

ワタシが株主優待投資に違和感を感じる5つの理由

2016/09/23

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毎年3月と9月は株主優待をもらえる銘柄が多く、一般信用などつなぎ売りを活用して優待タダ取りをもくろんでいる個人投資家も多いと思います。

本ブログでも9月の株主優待について以下のとおり記事にしました。

優待クロスで効率的に株主優待をゲットしましょう【2016年9月権利取り編】 - うえけんの経済的自由を目指すブログ

SBI証券では、一般信用などはすでに売り切れ続出のようです。一般信用の売り建て期限である5日間を目いっぱい使って優待クロスを行う方法が一般的になっているようです。

優待クロスに対する批判

▼松井証券のHPより抜粋

優待クロスには賛否があり、「株主優待を取れる期間だけ保有するのは意地汚い行為だ」「会社を応援する気がないのに株主優待だけを欲しいだけで保有するのはモラルに反する」「証券会社に金利・手数料を払うだけで労力のムダ」などの反対意見も見受けられます。

ワタシの意見というと、株式の流動性の観点から1日間だけ保有していれば立派な株主であり、会社を応援するという観点ではなく、儲かりそうだからその会社の株を買う投資家もいるでしょうし、株主優待の価値>株主優待の金利・手数料の支出であれば、優待クロスもありでしょう、と思っています。

そもそも株主優待制度のほうがおかしいのでは?

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これまで株主優待の記事を色々書いていますが、ワタシ個人の意見としては株主優待そのものがおかしい制度だと思っています。この矛盾の上に成り立っている制度ということであれば、優待クロスはその矛盾を利用して利益を挙げる行為として正当な利殖活動なのだというスタンスです。

この考え方を前提として、ワタシが考える株主優待制度に関する疑問を挙げてみます。

株主優待って不平等ですよね?

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身近な例でいうと、100株保有で1000円のクオカード、1000株保有で2000円のクオカードといった株主優待がありますが、これって平等ではないですよね。200株で2000円とか、1000株で10000円なら理解できるのですが、最少単元株主が優遇される理由もよく分かりません。株主を増やしたい、という意向が働いてのものでしょうが、こうした不平等な方法ではなく、安定配当やIRの充実と言った企業活動で株主を増やすほうが正攻法のように思えてなりません。

長期安定保有が優遇される?

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身近な例でいうと、100株保有で2000円分のカタログギフト、1年以上継続保有で3000円分のカタログギフト、といった株主優待があります。長期安定株主を図るというのが目的なのでしょうが、たった1000円分の商品を上乗せしただけで、長期保有を促そうとする安易な姿勢ってどうなんだろうか、ととても疑問です。株主の長期保有を促すのであれば、安定配当やIRの充実、自社株の購入など継続的な株主還元を検討すべきと考えます。

株主優待って勝手に改悪されますね?

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株主優待銘柄として有名どころだったヴィレッジヴァンガード。今年の7月に株主優待が改悪されました。100株保有で自社商品券1000円×10枚で10000円分まとめて使えるなど利用制限はなかったのですが、ルール変更後は2000円の買い物ごとに1000円の商品券1枚までしか使えなくなりました。

この発表後に株価は急落するのですが、一部の株主からはそんなに優待券を使い切れるほど買いたいものがないなどいう声も聞こえました。この会社の素晴らしさを認めて投資しているつもりが「買いたい商品がない」というのもどうなのかと疑問に思ったことを覚えています。

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また、個人投資家でも人気があるエスクリはクオカードが年2回から年1回になりましたし、扶桑化学工業も今月株主優待が廃止されました。

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扶桑化学は優待廃止ですが、増配も行ったので株価への反応は悪くなかったようです。いずれにしても、会社のことを信頼していても業績悪化や株主数増加の達成などの企業側の一方的な都合で改悪もありえる・・・これも株主優待の姿だったりします。

株主優待と会社を応援することとの関係は?

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もらった株主優待をオークションなどで転売して換金するヒトもいるとよく聞きます。

そもそも株主優待で得するといってもそれは企業のお財布から拠出されるもので、ATMからお金を引き出して「儲かったお得だ」と言っているようなものなのですが、それはともかく、オークションで転売した場合の差分(例えば1000円の図書カードを900円で売った場合の差額100円分)は、企業の利益を、全く関係のないステークホルダーに無償で譲る行為になります(この行為を非難しているわけではないですよ)。

この株主側も優待の内容がいいからその株を買うのであって、応援してほしいという対価として提供している会社の思惑とは温度差を感じます。個人株主って結構ドライだと思うんですよね。

そもそも優待投資って儲かるの?

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最大の疑問はこれです。株主優待をメーンの指標として銘柄選別し、長期保有で生計を立てるヒトは知っていても、この方法で儲かっているヒトをワタシは知りません。そもそも株主優待投資って儲かるんですか?という疑問があります。

「優待族」で有名なこちらのヒトだって、株主優待だけに注目しているようですが、一連のエスクリ騒動やユニバーサルEなどのファンダメンタル分析などの経緯を見ると、企業の中身を吟味して銘柄選別する様が伺えます。

みきまるの優待バリュー株日誌:楽天ブログ

株主優待をもらえるのは一見オトクですが、やはり会社の中身を見ないと株主投資は成功しないということかもしれません。

長く、楽しく株式投資を続けるために

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最近のネット証券でも手数料収入が入る優待クロスを促進する広告も散見されます。そこには、株主優待のお得感がふんだんに盛り込まれていることが多いです。

投資は自己責任ですから株主優待投資を否定するわけではありません。株主優待としてワタシが感じるメリットとしては(1)株主投資を理解してもらえないヨメにお得感を知らせることができること(2)ブログのネタにこまらないこと、2点が挙げられます(笑)

冗談はともかく、会社の業績があっての株主優待であり、優待銘柄への投資でも割安・割高などの判断も必要になります。優待の内容につられて投資してしまう、というのはとても危険です。

ワタシの個人的な見解で言えば、株主優待はおまけ程度で十分で、それなら再投資に回せる配当を増やしてもらうほうがありがたいと思いますね。続けることが大事な株式投資。幅広く正しい知識を身に着けて、長く、楽しく身の丈に合った投資を続けていきたいものですね。

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