レビュー

これは良書!ミネルヴィニの成長株投資法を読んで

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かなり前に購入していたのですが、最近になって改めて読み返したのがこちらの本「ミネルヴィニの成長株投資法 ー高い先導株を買い、より高値で売り抜けろ」です。

アマゾンのレビューなどによると、最後の二章だけでも読めば役に立つという書き方がされています。改めて読んだ感想を述べたいと思います。

新高値ブレイク投資法の基礎になった本

最近、読んだ新高値ブレイク投資法のもとになった本として有名です。「新高値~」をアマゾンで検索すると、概ねこの「ミネルヴィニの成長株投資法」も検索でヒットします。

ちょっと値段は高めなのですが、それなりの価値がある本だと思います。また、先日読んだ「新高値ブレイク投資法」と内容的にかなりかぶるので、いかに影響を受けた本かも知りうると思います。

新高値ブレイク投資術はこちらにレビューを書いてみました。

新高値ブレイク投資術を読んでワタシが感じたこと

「リスク管理」を改めて自問自答してみる

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よく株式投資において「リスク管理」という言葉を耳にしますが、この本を読むと改めて「リスク管理」とは何かを考えさせられます。この本で言う「リスク管理」とは損失を限定的にすることにあり、利益を放棄することがあってもロスカットが最優先であるとする点が注目です。

また、一般的なロスカットラインは10%と書かれるトレーディングの本がありますが、この本では勝率と平均利益額を考慮してロスカットラインの割合を決めるべきであるという手法が紹介されています。

この算定式は本書で確認していただきたいのですが、過去の自分のトレーディングを時系列で振り返り、ロスカットラインを10%とするか、8%とするかでどちらがパフォーマンスが改善するかを計算するのも興味深い作業です。

心を打つ文章が続く良書

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この本を読んで心を打つ表現が多々あり、株式投資に役に立つ心得を知ることができます。ここではいくつか心を打った表現をご紹介することとしましょう。

大きな調整はすべて、小さな反落から始まる。10%の下落が50%の下落の始まりかどうかは、事後的に、取り返しがつかなくなってからしか分からない。(P342)

私達投資家は不確実性をもとに投資をしている。リスクを冒して投資する以上、当然誤りは起こりうる。よって、投資で失敗するために恐れるべきは、「誤りを恐れること」よりも、「リスクを取りに行くチャレンジする気力を失ってしまうこと」だろう。

ワタシの問いはこうだ。10%下げた銘柄を持ち続けて、ネガティブなニュースを克服し、再び元の株価に戻るまで待つのと、よさそうに見えるまったく新しい銘柄を買いなおすのとでは、、どういう違いがあるのかだ。答えは、あなたの自尊心が傷つくかどうかを別にすれば、何の違いもないということだ。(P343)

投資家は自分の誤りを認めたくないために。自分の行為を正当化しがちである。しかし、投資家に求められるのは、投資家自身の考え方が正しかったかどうかではない。

成功する投資家と成功しない投資家の違いは、含み損を抱えた銘柄への対処法にある。間違えたからと言って自尊心を傷つけられるべき理由など全くない。間違っていることは問題ではない。間違えることも問題ではない。問題は、その間違えを受け入れようとしないことだ。問題は間違ったままでいることだ。(P345)

損切りのことだけで最後の二章が費やされています。リスク管理に損切りが欠かせないという筆者の主張を象徴しているかのようです。

損切りは必要なのか

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ワタシ自身もファンダ系投資家と自称しているところですが、一般的なバリュー投資や長期投資において「損切り」の必要性があるかといった議論が散見されます。

バリュー投資の根底には、企業価値と株価は長期的に連動するという考え方があります。しかし、ワタシ達の人生と資金は有限です。また、オマハの賢人並みの頭脳も資金も併せ持っていません。よって、理論とは乖離しつつも、これを補完するための「損切り」という行為は「ファンダ系投資」「バリュー投資」と矛盾しない、というのがワタシの私見です。個人投資家に求められるのは正しい理論通りの投資行為だけではないはずです。

読み物としても考えさせられる一冊

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筆者自身の経験を踏まえ、成長株における銘柄選別方法やチャートの読み方など盛りだくさんです。リスク管理以外の部分においても読み応えは十分です。

FXで自殺したブログや掲示板などが話題ですが、昨今の株式市場もボラティリティが非常に高いです。信用取引・レバレッジなどはリスク許容度の問題が大きいのでそもそも投資手法自体に問題があると思いますが、同じリスク管理という意味では、ロスカットの徹底などルールを遵守することも同じです。

株式投資を行っている人なら色々と考えさせられる一冊としてお勧めの一冊だと思います。

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