個別銘柄運用法

バリュー投資家はポートフォリオなんて言葉を使うべきではない?

2017/09/10

サラリーマンなんちゃって投資家うえけんですおはようございます。

先日自分のブログを見ながらふと思ったんです。何気なく使っているポートフォリオという言葉。これってネットでよく見られる言葉ですけど、本来の意味とはちょっと違うんだろうな、と思ったのです。

正しい呼び方は「保有銘柄」?

ポートフォリオとは意味合い的には保有している銘柄の集合体を指して言うことが一般的。ワタシも別ブログではあまり深く考えずにそう記載しています。

しかし、もともとポートフォリオという言葉は近代ポートフォリオ理論から来る言葉。単に保有している銘柄がたくさんある状態をポートフォリオとは言わないはずです。

いわゆるβ(ベータ)値の考え方

近代ポートフォリオ理論とはマーコビッツが提唱してノーベル経済学賞を受賞しました。

ポートフォリオ理論の骨子はβ(ベータ)値になります。株に例えれば異なる値動きをする銘柄を複数保有し、リスク(ボラティリティ)を抑えながら利益の最大化を図ることが目的です。最適フロンティアなんてよく言われますね。

しかし、どうでしょうか、我々は複数銘柄を持つのは個別銘柄のリスク(ファンダ系なら事業リスク、テクニカル系なら株価下落リスク)に注目しているだけ。決して保有銘柄AとBとCのβ(ベータ)がどうか、とか、相関関係はどうか、なんて考えることなんか滅多にないですよね。

ならば、わたしのようなクソださい投資家にとっては、厳密に言うと「ポートフォリオ」ではなく、「保有銘柄」とか「保有銘柄一覧」ぐらいにしといたほうが厳密ではないかと考えたわけです。

バリュー投資家はポートフォリオとか言うべきでない?

細かい話は割愛しますが、企業価値を計算する際には、加重平均資本コスト(WACC)を算定する必要があるのですが、その中のCAPM(資本資産評価モデル)という指標があって、そこでこのβ(ベータ)が現れてきます。

でも普通に考えたら、企業の価値を算定するのにβ値(つまり日経平均との相関関係)のような株価の値動きが関係するの?と疑問に思いませんか

バフェットはβを批判します。

ベータ値による戦略はバフェットによれば「完全に間違っているよりはだいたい正しいほうがずっとよい」というファンダメンタルの原則の犠牲者である。長期にわたる投資の成功は、ベータ値を調査して多様化されたポートフォリオを維持することではなく、一人の投資家としてある企業の株主であるということを明確に理解することにかかってくる

※強調は筆者

バフェットからの手紙第4版より抜粋

そんな批判的なバフェットはポートフォリオという言葉を使っているのか?と疑問に思いさっそく調べてみました。

2012年のバークシャーハザウェイ社に記載されている、いわゆるバフェットからの手紙を確認しました。結果、文中9か所で「portfolio」という言葉が出てくるではありませんか(ただし前後の意味は不明)

なんだ、気にし過ぎか!

最後に

ということで、「ポートフォリオ」の意味について考えてみました。一般的にポートフォリオとはこんな説明がなされています。

ポートフォリオとは、金融商品の組み合わせのことで、特に具体的な運用商品の詳細な組み合わせを指します。「ポートフォリオを組む」ということは、どのような投資信託を購入しようか、株はどの銘柄で何株ほど持つか、などの検討をするという意味です。(中略)
ポートフォリオが具体的な商品の詳細な組み合わせを意味するのに対し、大まかな資産配分のことをアセットアロケーションといいます。

SMBC日興証券ホームページより抜粋

上記の説明で個別銘柄運用に照らして考えれば、「なぜA株は500株で、B株は300株保有するか」の最適解を求めることになります。しかし、わたしなんかこんなことは投資判断にはないので、上記のような身近なポートフォリオの解釈によっても、ポートフォリオとは言えないなあ、と感じてしまう今日この頃。

まあ、違和感を覚えつつ、これからも「ポートフォリオ」と気軽に呼んでいきたいと思います。

 

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