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一日も早く卒業しましょう!ワタシが考える財形貯蓄をお勧めしない理由とは

2017/01/16

みなさんは財形貯蓄をやってますか?この財形貯蓄、給与からの天引きでお金が貯まりやすいことから「貯金の王道」のような位置づけでネットで紹介されています。

しかし、本当にそうでしょうか?

今日は、この財形貯蓄についてワタシなりの考え方を述べたいと思います。

財形貯蓄とは

財形貯蓄とは・・・

高齢化社会の急速な進展に対応し、勤労者の老後生活のための計画的貯蓄の促進を目的に、昭和57(1982)年に退職後の年金受取終了まで非課税措置が適用される財形年金貯蓄が創設され、昭和63(1988)年には持家住宅の取得等の対価とその他法律で定める費用に充当するための計画的貯蓄の促進を目的とする財形住宅貯蓄が加わり、3種類となり現在に至っています。

税制上の優遇措置は利子非課税で、当初の非課税限度額は100万円でしたが、昭和49(1974)年には500万円に、平成6(1994)年には550万円に拡大されました。

非課税措置の対象は、昭和63(1988)年から目的貯蓄である財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄(元利合計550万円)に限られ、現在に至っています。一般財形貯蓄は一律分離課税扱いとなっています。

※労働金庫連合会ホームページより抜粋(http://www.rokinren.com/zaikeityochiku-toha.html)

財形貯蓄は、給与天引きによる積立てが基本です。これを利用できるのは民間会社の社員、公務員、派遣社員やパートタイマー、アルバイトが利用できます。勤務先の企業がこの制度を導入していることが前提となります。

財形貯蓄の種類

財形貯蓄には、財形年金貯蓄、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄の3種類があります。

財形年金貯蓄

退職後の老後生活資金づくりのための貯蓄で、利子非課税の税制優遇があります。
55歳未満で契約し、60歳以後年金形式で受取ることが要件になります。積立期間中はもとより退職しても年金受取終了まで、利子非課税措置が継続されることが特徴です。

財形住宅貯蓄

持家としての住宅の取得または持家である住宅の増改築等工事(以下「住宅の取得等」といいます。)の対価とその他法律で定める費用に充当するための貯蓄で、利子非課税の税制優遇があります。
55歳未満で契約し、住宅の取得等に伴う払出しの際には取得等を示す必要書類の提出が要件になります。

一般財形貯蓄

特に目的を定めずに積み立てる貯蓄で、いつでも払出しが可能です。利子非課税の税制優遇はありません。
給与天引きにより少額でも継続的に積み立てることができます。

※労働金庫連合会ホームページより抜粋(http://www.rokinren.com/zaikeityochiku-shurui.html)

財形貯蓄のメリット

※労働金庫連合会ホームページより抜粋

財形貯蓄のメリットとしては上図のとおりです。この中で一般サラリーマンのメリットを得られるのは、住宅財形と財形年金です。住宅財形においては貯蓄残高の10倍(上限4000万円まで)住宅購入時の融資が受けられたり、住宅財形と財形年金との合算額550万円までは利子が非課税となるなどのメリットがあります。

財形貯蓄をやめたほうがいい理由

一見、便利そうに見える財形貯蓄ですが、個人的にはあまりお勧めしたくありません。というのも実際にワタシも入社して数十年財形貯蓄を続けてきましたが、あまりメリットを感じることはありませんでした。その理由を以下にまとめてみました。

住宅購入時の融資?

まず、住宅購入時における融資枠が広がる、というメリットについてです。ワタシも6年前に一戸建てを契約しましたが、ほとんどメリットを受けることはありませんでした。

これは最近の民間金融機関における融資条件がとても優れていて、公的な融資制度(住宅金融支援機構のフラット35のような商品)よりも低金利で有利な住宅ローンがたくさんあります。いくら融資枠が広くてもサービス内容で劣っていてはあまり大きなメリットとは言えません。

また、そもそもマイホームを購入することが経済行動として大きな疑問もありますし、住宅財形が個人の資産形成に寄与するかは甚だ疑問です。詳細はこちらをご覧ください。

マイホームを検討中のお父さんに告ぐ マイホームを買うのはやっぱりやめませんか? : あるがままの君と僕を

利息が非課税と言われても

通常の利子に対しては原則20.315%(所得税と復興特別所得税15.315、住民税5%)の源泉分離課税が適用されます。住宅財形と財形年金にはこの税金が非課税になる、というメリットがあります。しかし、現在は空前の低金利時代です。この低金利のご時世に利息が非課税となることについてどこまでメリットを感じられるでしょうか?

例えばみずほ銀行における財形制度の金利は年利0.010%です。利子が非課税になるメリットはまったくないとまでは言いませんが、もともと受け取ることができる利子自体が少ないので大きなメリットまでいえるかどうか?というのは疑問です。

めんどくさがりやのあまりのデメリットも?

財形貯蓄の利息が非課税となる限度額が決められています。財形貯蓄のメリットとして、知らない間に貯金できる、というものがありますが、余りにも放置しすぎて限度額を超過するとお金を引き出す時に結局利息に課税されることになります。

また、積立プランの変更や廃止もいつでもできるわけではなく、定められた期間でしか手続きできないので、継続には意外とめんどくさい点も残っているのが実情です。

積立金が限度額に近づくと、金融機関からお知らせが来ますのでキチンとチェックして不利にならないような対処することが必要ですね。

財形貯蓄をやめて他の運用はいかが?

かれこれワタシが新入社員の頃、財形貯蓄を始めるかどうか、迷った時期もありました。周りの先輩に相談したところ、住宅と年金はやる価値はあり、との助言をもらいました。しかし、実際はあまり効果はあまりありませんでした(まったくないとまでは言いません)

民間ネット銀行を活用する

最近ではネット銀行でも比較的金利の高い預金などが提供されています。例えば新生銀行の2週間定期預金は年利0.05%ですし、じぶん銀行は3か月もの0.30%、オリックス銀行の定期預金0.20%などです。財形貯蓄に天引きするのであれば給与振り込みをこうした銀行にして、定期預金の積立てなどを実行したほうがより有利な運用方法になると思います。

銀行預金のデメリットとしてインフレに弱い、という側面があります。長期の定期預金に預けるのであれば個人向け国債(変動型)をコツコツ買い続けるのもおすすめです。

iDECO(個人型確定拠出年金)を活用する

また、最近話題の個人型確定拠出年金(iDECO)を利用するのも一考です。今年の1月からiDECOの対象範囲が拡大し、公務員や専業主婦でも利用できるようになりました。積立金の一部が減税対象になるなど有利な面もありますから、こうしたサービスを利用するのもおすすめです。詳細はこちらをご覧ください。

来年1月からパワーアップする確定拠出年金について調べてみました - うえけんの経済的自由を目指すブログ

王道の株式運用を始めてみる

そして王道は個人で株式運用、債券運用などを始めてもいいかもしれません。ただし、自分で運用するにはそれ相応の知識も必要になりますから、大きな損失を被ることがないように少額からスタートするのもおすすめですね。

財形貯蓄から1日も早く卒業しよう!

財形貯蓄は給与天引きであるから、知らないうちにお金が貯まる、というメリットは同意できます。また、積立金を利用するためには一定の手続き(例えば会社の人事福利部門への手続き)が必要になるので簡単には引き出しできない、だから貯まりやすい、というメリットも理解できます。

しかし、これは口座にお金があるとついつい使ってしまうとか、お金に対して考え方がルーズなヒトのお話です。

本ブログにアクセスするヒトは資産形成に対して何らかの問題意識を持っているに違いがありません。財形貯蓄においてメリットを感じて運用を継続しているのであれば、一日も早くその考え方から脱して、他の運用方法を検討したほうが間違いなくメリットがあります。財形貯蓄制度の利用はみすみす機会損失するもったいない資産運用だと思います。

今年ももう少しで新たな年度を迎えることになります。改めて自身における効率的な資産形成について考えてみるのもいいかもしれませんね。

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