
株式運用はとても順調です。日本株は日経平均株価2万円台で高止まり、NYダウも一時史上最高値の22000ドルを突破するなどいきおいが衰えるところを知りません(現在は北朝鮮リスクで株価停滞中ですが)。
そんな中、厳しいのは高配当銘柄への投資。株価が上昇すれば配当利回りは低下するので高配当銘柄に投資する投資家にとってはとても厳しい投資環境になっています。
高配当銘柄ランキングに気をつけろ

それでも投資系サイトやマネー雑誌には、まだまだ買える高配当銘柄ランキングといった記事が掲載され、その中には配当利回り4%を超える銘柄があるのを見てついつい手を出したくなります。
後輩銘柄への投資は複利の最大化が肝です。受け取った配当金は再投資に回して雪だるま式に資産を増やしていくことが求められます。
このような観点で言うと、高配当銘柄への投資を実践するにあたっては、単に配当利回りだけではなくもっと重要な点に着目する必要があります。
大事なのは継続性
いくら配当利回りが高いとは言え、一過性の高配当では困ります。
重要な利益の安定性と企業の継続性
成長株が企業の成長性に対する投資なら、高配当銘柄への投資は利益の安定性や企業の継続性に対する投資となります。
なので過去の不況期やリーマンショックにおいても赤字にならなかったかどうかなど、事業の安定性をチェックする必要があります。特に私の場合は、過去10年程度の配当推移を確認していますので、自然の投資銘柄が古い銘柄中心となりがちです。
過去の配当状況をチェックする。
また、配当金の安定性も注視しています。
業績変動型の配当方針をたてる会社もあります。ただ、長期的に安定した配当金を受け取ることが目的なので、業績によって、受け取る配当金が変動する銘柄は好ましくありませんね。
高配当銘柄への投資の場合は安定した配当政策を取っている会社のほうがベターです。
先の例で言えば、不況期やリーマンショックのような金融危機においても減配がないなどの株主に対する還元策の証である配当政策についてもきちんと確認しておく必要があります。
PERやPBRと配当利回り

低PERや低PBR銘柄は下落が限定的と言われる株式指標ですが、配当利回りとの関係では気にしすぎるのは疑問です。
高PER銘柄と低PER銘柄で配当利回りが同じであるならば、結局配当性向の問題になりますし、BPSのスリム化による増配した銘柄があるとするならば、低PBR銘柄よりも高PBR銘柄のほうが優れたオペレーションをこなしている会社であると評価することも可能でしょう。
統計上は、低PER、低PBR銘柄がパフォーマンスがよく、小型株効果のようなアノマリーも重視すべきなのかもしれません。ただ、このような条件に該当する高配当銘柄が放置されているなどという、お買い得な相場はお目にかけることはそうそうありません。また、こうした条件に縛られ過ぎるのも機会損失となりかねません。
あまり条件を厳しくせず、銘柄選別の基準も優先順位を決めてPFを固めていくほうがよいと思います。
賢明な高配当銘柄投資を目指して

高配当銘柄が下がったときに仕込んで権利落ち前に売って儲ける方法を高配当銘柄投資と紹介するマネー雑誌もありましたがワタシの目指す投資法ではありません。
やはり配当を受け取って複利の効果でさらに資産を大きく増やしていきたいものです。
そのためには単に高配当利回り銘柄を羅列した安直な記事を鵜呑みにせず、自分の頭で考えて一歩進んだ投資を実践していくことが賢明な高配当銘柄投資につながると信じてやみません。