今日は株式投資の中でもいわゆる成長株、キャピタルゲイン狙いの株式投資のお話です(ワタシはこの株式投資を「投機枠」と呼んでいます)。
で、色んな本に書いてある10%下がったところで売却するルール、これが果たして有効なのか、ということについてまとめます。
ファンダが順調なら株価がどうなろうがストロングホールドでしょう!
10%下がったところで売った銘柄が業績の上方修正を発表して爆上げ…どう責任を取ってくれんだ!
ロスカットルールが重要なのはわかるんだけど、なんか煮え切らない投資スタイルなんだよな~
株式投資にはいろんなやり方があるので正解はありません。でも、値動きの激しい新興株や成長株では10%ロスカットルールはそれなりに有効なのではないか、と思うようになってきました。
なんか矛盾してそうだけど、なんとなくうまく行っているような気がする。
なんとなく煮え切らない答えですが笑
10%ロスカットルールとは
ここでいうロスカットルールとは以下のことを意味します。
- 買値から10%下がったら損切りする
- 買値から一定の利益が乗ったら、直近最高値から10%下落した時点で利確する。
(1)については一般的なロスカットルールです。
(2)は株価の値動きにあわせてロスカットする株価を引き上げるトレイリングストップと言われる手法ですが、本項では(2)もロスカットルールに含めるとします。
ワタシの投機枠運用では、買値から15%以上上昇したら、トレイリングストップに切り替えるようにしているよ
10%ロスカットルールが有効な理由
なぜ10%ロスカットルールが大事なのか?この半年間に渡る印象はこんな感じです。
- 10%下落した銘柄は需給が悪くなる
- 株価下落のリスク管理が徹底できる
- 損は小さく、利益の確保につながる
10%下がる銘柄は需給が狂う
この数か月、新興株を中心に株価は上昇を続けてきました。
特にマザーズを中心に小型株をウオッチし続けてきたわけですが、10%超下がる銘柄は株価上昇に歯止めがかかるケースが多く見受けられました。
6095 メドピア
こちらは6095メドピアの日足チャート

これは私も保有していた銘柄で、8月末に4950円を付けた株価は一時4100円まで下落。
ワタシの場合は、直近最高値から10%下落した4390円前後で利確しました。
その後、9月9日に東証1部昇格との好材料が出たものの株価は下落を続けることになりました。この値動きも需給関係の表れなのではないでしょうか。
3630 電算システム
こちらも私が保有してきた銘柄。2020年12月期中間決算発表。内容は悪くはなかったのですが、織り込み済みとの市場の評価だったのでしょうか、今でも株価は戻ってくる気配はありません。

2150 ケアネット
ケアネットも以前の保有銘柄。一時3100円を記録した株価は1か月程度で株価は約3分の2になってしまいました。
特にファンダメンタルズ的には変わりがなかったように思えるのですが…

3038 神戸物産
神戸物産はコロナ禍関連銘柄でもありましたが、月次で売上伸び率の低下が確認されると一気に売りたたかれています。私も月次を見て8月末で売り切ってしまいました。

6541 グレイステクノロジー
グレイステクノロジーもPER100倍超で取引されてきた銘柄。決算発表前に10%ロスカットルールが発動されて7月2日に売却。
決算発表後にさらに急落したんですけど、すでに株価が予見されていた可能性もありますね。

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これらの銘柄は全てこの半年間で買った銘柄ですが、10%ロスカットルールのおかげで含み損状態でお付き合いすることもなく資金回収できました。
10%下落後の上昇銘柄と気持ちの持ち方
もちろん、10%下落した後に上昇を始める銘柄もたくさん経験してきました。
3031 ラクーンHD

3955 イムラ封筒

3540 Ciメディカル

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これらも私がこの半年間で経験してきた銘柄たちですが、探せばもっとたくさんあるはずです。
そもそもロスカットした後に上昇することは悔しいです。ただ、他にも上昇する可能性がある銘柄は市場にゴロゴロしているはず。
それなら売ってしまった銘柄は…
- 縁がなかった
- タイミングが合わなかった
- 運が悪かった
と割り切って、次の急騰銘柄にトライするしかないでしょう。
10%ロスカットルールは有効なの?
そもそも、この10%ロスカットルールが効果的なのか?
結論はよく分かりません(爆)
ただし、利益を逃す可能性はあっても、大損を食らうことありません。要は攻めと防御、どちらを優先するかによります。
投資で一番大切な20の教え(ハワード・マークス著)には以下のような文章があります。
守りというと悪い結果を避けようとすることと大差のないように思えるかもしれないが、それほど後ろ向きでも野心に欠けるわけでもない。むしろ守りの投資は、プラス要素を取り込むよりもマイナス要素を避けることによって、そして時として輝かしい成果を上げるのではなく、緩やかかもしれないが継続的に前進することによって、より高いリターンを狙うアプローチであるとみることができる
ハワード・マークス著「投資で一番大切な20の教え」P252から引用
また、チャールズエリス著「敗者のゲーム」でも、株式投資をテニスに例えて、ミスをしない投資の重要性を説いています。
そして、最大のメリットは今年のコロナショックのような大暴落においても、マイナス10%で済むというリスク管理の徹底につながる、ということではないでしょうか。
最後に
ということで、今日は10%ロスカットルールの適否についてまとめてみました。
- 個別株投資にはいろいろな投資スタイルがある
- 10%ロスカットルールがベストとは言い切れない
- ただし、リスク管理の一環としては十分に機能する
今年の春から意識し始めた10%ロスカットルール、ワタシは今後の中小型投資ではこのルールを徹底していきたいと思っています。
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