最近ノートパソコンを物色しているのですが、気になるのはやはりCPUです。
最近は特に、
・Core Ultraシリーズ
・Ryzenシリーズ
を搭載するノートパソコンがかなり安く売られていることに気づきます。
ウルトラってゆーぐらいだから性能よさげよね？
Ryzenって安物っぽいイメージがあるけど
まあ、ノートパソコンとして販売されている以上、普通に使える製品だと思うのですが、
・値段に吊られて安物を買わされたり
・外出先で使いたいのにバッテリ持ちが悪かったり
・動画編集したいのにパソコンが機能してくれなかったり
買ったあとで後悔だけはしたくないものです。
実際に調べてみると、CPUの種類によって、向き不向きがあることが分かります。
そして、価格が高いからと言ってあなたにぴったりのパソコンとは限らないのです。
そこで実際のスペックはどうなのか？気になって調べることにしました。
なお、CPUの基本的な読み方は、こちらの記事にも記載しています。
Core Ultraシリーズとは
Core UltraシリーズはIntelが開発した第14世代プロセッサです（コードネーム「Meteor Lake」）。
Intelが導入した新しいCPUアーキテクチャで、多くの新機能と改良が加えられた点が特徴となっています。
13世代との違いは？
| 項目 | Core Ultra | 第13世代 |
| アーキテクチャ | Tile-based | モノリシック |
| プロセス技術 | Intel 4（7nm） | Intel 7（10nm） |
| 内蔵GPU | Xe-LPG | Xe GPU |
| AIエンジン | 専用NPU搭載 | 非搭載 |
| 接続性 | PCIe 5.0 Thunderbolt 5 | PCIe 5.0 Thunderbolt 4 |
| 電力効率 | 大幅に最適化 | 改善も劣る |
13世代CPUとの比較でのメリットは以下のとおりまとめることができます。
Core Ultraのメリット
- 内蔵GPU性能が大幅向上
- AIアプリケーション、画像処理、音声認識などでの性能アップ
- 高速メモリ対応
- 消費電力の効率化
などなど
AI性能が格段に向上
一番特徴的なのは、Core UltraシリーズがAIに特化した専用AIエンジン（NPU: Neural Processing Unit）を搭載している点。
このNPUを搭載していることから、インターネットに接続せずに、ローカル（パソコン本体の機能だけ）でAIを利用できるようになったと言われます。
このNPUは消費電力効率が格段に向上。
従来のCPUはGPU（映像処理を行う機能）でAI処理を行ってきましたが、これは電力効率が悪いことが難点でした。
NPUは人間の脳に近い回路を保持していると同時に、電力効率も格段に向上したことから、最近のノートパソコンにも搭載されるようになっています。
ultraとつけることで従来の設計手法との差異やAI新機能など差別化を図っているわけだね。
Core Ultraシリーズの注意点
AIは誰でも使うのか？
Core Ultraの最大の特長はAIにあります。最近はMicrosoftからCopilotというAIが標準装備されるようになっています。
じゃあ、みんながみんなAIを使うか？って言われたらそうでもないわけですね。
単にネットにアクセスしたり、動画を見るだけならAIなんてあってもなくても変わりがないわけです。
新しいものを購入するだけのメリットはありますが、使わなければ宝の持ち腐れです。ご自身の使用用途にあわせて商品を選びたいものです、
カテゴリーに注目する
一言でCore Ultra7、Core Ultra5と言っても、さらにいろんな種類があります。
その際に注目するのはCPU番号の後ろについているアルファベットです。このアルファベットのことをカテゴリーと言い、CPUの特長を把握できます。
| カテゴリ | 意味 |
| H | 高性能 |
| U | 高い省電力性・安価 |
もしも、あなたがノートパソコンを購入する際は…
持ち出して使うような省電力性を求めるのか？
重たい処理を繰り返す高性能を求めるのか？
使用目的によってCPUも選ぶことになります。
AMD Ryzenとは？
AMD Ryzen（ライゼン）とは、AMD（Advanced Micro Devices）が開発・販売しているコンピュータ向けプロセッサ（CPU）シリーズのブランド名です。
Ryzenシリーズの特長
AMDはインテルと並ぶ世界的な半導体メーカーです。Ryzenは2017年に初めて発売されました。
AMDのRyzenシリーズは、同時期のインテルCoreシリーズに対抗する製品として登場し、特に高性能・高効率なマルチコア設計が注目されたほか、Intelに比べて価格も安価に抑えられている点がメリットです。
昔は熱暴走に弱いとされたイメージもありましたが、最近はそうした悪い評判もあまり聞かれなくなりましたね。
Intelとの比較
Intel製のCPUと同様にRyzenもランクがあります。
| Ryzen9 | Core i9 |
| Ryzen7 | Core i7 |
| Ryzen5 | Core i5 |
| Ryzen3 | Core i3 |
このように数字で競合製品が一致していますので分かりやすいですね。
性能ランキングに前後あり
一般的には数字が大きいほうが高性能を示すのですが、Intel製のCore-iシリーズと同様に、細かく見てみると性能の差にバラつきがあります。
例えば、Ryzen5 7640UのほうがRyzen7 6800Uよりも性能が高いんですよね。
Ryzenシリーズが搭載されたノートパソコンを買うときは、CPUの型番をしっかりチェックすることが大事ですね。
Core UltraとRyzenの性能を比較
ということで、最近のノートパソコンに搭載されているCPUを比較してみましょう。
Intel Core Ultra 9 185H
Intel Core Ultra 9 185Hは、14世代の中でも最もグレードの高いモデル。
Core Ultra 9 185Hはより高いクロック周波数とパフォーマンスを発揮します。
一方で、消費電力が高くなる、価格が高くなるデメリットがあります。
また、機種によっては、Intel Core Ultra 9の能力を発揮しきれないノートパソコンもあるのでネットでレビューを確認したいですね。
Core Ultra 7 155Hのほうがは若干低いパフォーマンスですが、消費電力とコストのバランスが取れていると言えそうです。
Intel Core Ultra 7 155H
Intel Core Ultra 7 155Hは、Intelの最新世代プロセッサです。ノートパソコンのCPUとしては上位の性能を持っています。
ただし、スペックが高い分、安いモデルでも15万円程度でやや高めの価格設定となっています。
また、本体重量も1Kgを切るモデルが少なく、バッテリー持ちも良いとは言えないなど、屋外への持ち出しには適さないと言えます。
Intel Core Ultra 5 125H
Intel Core Ultra 5 125Hは、Intel Core Ultra 7 155Hに比べると処理速度等で劣りますが、省エネ設計で価格も安価などコスパの優れたモデルと言えます。
価格はIntel Core Ultra 7 155Hよりもやや安く、ノートパソコンなら11万円から12万円程度で購入することができます。
AMD Ryzen 8840U
AMD Ryzen7 8840Uは、プレミアムノートPC向けに設計された高性能プロセッサです。
インターネットやオフィスソフトなどの利用が中心で、価格も安く抑えたい場合は、競合のCore Ultra 7 155HよりもAMD Ryzen7 8840Uのほうが優れています。
ただし、動画編集など重たい作業を行いたい場合は、Core Ultra 7 155Hのほうが優れているとされます。
このあたり、パソコンに何を求めるのかを考えて選ぶ必要があります。
AMD Ryzen7 7735
AMD Ryzen 7 7735は、モバイル向けの高性能プロセッサでノートパソコン向けに設計されています。
AMD Ryzen 7 7735には、さらに3種類に分かれます。
| 特徴 | Ryzen7 7735H | Ryzen7 7735HS | Ryzen 7 7735U |
| TDP | 45W | 35W | 15W |
| ベース クロック | 3.2 GHz | 3.2 GHz | 2.7 GHz |
| 最大 ブースト | 4.75 GHz | 4.75 GHz | 4.75 GHz |
| 用途 | ゲーム 動画作業 | ゲーム 動画作業 | 日常作業 省エネ駆動 |
AMD Ryzen 7 7735H
主にゲーミングノートPCやクリエイティブ作業向けノートPCに搭載。性能重視の設計で、長時間の高負荷作業に対応できます。
AMD Ryzen 7 7735U
主に薄型軽量ノートPCやバッテリー駆動時間を重視するモデルに搭載。モバイル性と省電力を優先した設計となっています。
AMD Ryzen 7 7735HS
AMD Ryzen 7 7735HとAMD Ryzen 7 7735Uの中間に位置する性能となっています。
AMD Ryzen 7 7735と搭載した代表的な機種は以下のとおりです。
AMD Ryzen5 8640U
AMD Ryzen5 8640Uは最新のZen 4アーキテクチャを採用したモデル。
先ほどご紹介したAMD Ryzen 7 7735Uよりも省電力性、グラフィックス性能が向上しており、軽いゲームや3D処理で優れると言われます。
| 用途 | Ryzen 5 8640U | Ryzen 7 7735U |
| シングルスレッド作業 | ◎ | ○ |
| マルチスレッド作業 | ○ | ◎ |
| 内蔵GPU性能 | ◎ | ○ |
| 省電力性 | ◎ | ○ |
| ゲーミング用途 | ◎ | ○ |
代表的なノートパソコンは以下のとおりです。
最後に
ということで今日は、最近のノートパソコンに実装されているCPUについて調べてみました。
実際に調べてみると、細かい型番の違いで、使い勝手が変わることが分かります。
価格に吊られて買った後で後悔することがないように、パソコンに関する予備知識を習得しておきたいものですね。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。今回の記事があなたの賢いお買い物に役立つと嬉しいです。
それでは楽しいデジタルライフを！
