今日は、SONY銀行とANAが共同で展開しているマイル付き外貨定期預金についてご紹介します。
早いもので今年も6月。これから夏休みに向けて家族旅行を考える方々も多いのではないでしょうか。
そんな中、お得に航空チケットをゲットする方法があります。
これがSONY銀行のマイル付き外貨定期預金です。
マイル付き外貨定期預金は、一定額を外貨預金すると、利息の代わりにANAのマイルを受け取ることができる、という商品です。
もしも、ずっと外貨預金を保有していれば、その間、ずっとマイルを受け取ることができるわけなので…
結構お得に見えるけどホントにそうなのかなあ…
と思って調べてみました。
私も以前は、クレカやポイ活を活用してマイルを大量ゲットした経験もあります。
そんな視点でマイル付き外貨定期預金をレビューしたいと思います。
なお、貯まりすぎたマイルを使い切りたい場合は、ANAペイが便利です。
マイル付き外貨定期預金とは
まずは、ANAマイル付き外貨定期預金とは何かを説明しましょう。
金利に代わりにマイルがもらえる
預金利息のほかに「ANAマイル」を受け取ることのできる商品です。満期まで保有すればマイルを受け取れます。
好きな通貨や期間を選べる
預け入れる通貨や期間によって受け取ることのできるマイルの数は変わります。
マイルは、ANAマイル付き外貨定期預金の満期後、満期を迎えた月の翌月に付与されます。
ANAマイレージクラブまたはSony Bank WALLET を保有していることが条件
ソニー銀行とANAの提携デビットカード「ANAマイレージクラブ / Sony Bank WALLET」を保有している人限定の商品です。
どれぐらいのドル資産が必要なのか?
では、実際にマイルをもらうためにどれぐらいの外貨資産が必要になるのかを確認していきましょう。
ここでは、
・外貨はドル資産とすること
・我が家の実家(福岡県)の往復チケットを購入する
という前提で調べてみることにしました。
必要なANAマイレージ
例えば、東京から福岡まで往復なマイルは以下の通りとなっています。
シーズン | 必要なマイル(片道) |
L | 6000マイル |
R | 7500マイル |
H | 9000マイル |
シーズンによって違いますが、ここではレギュラーシーズンを前提とします。シーズンの期日は以下の通りとなっています。
福岡まで必要なマイル
7500マイル×4人×2回=60,000マイル
※家族4人で往復とする場合
外貨預金でもらえるマイル
SONY銀行の外貨預金でもらえるマイルは以下の通りとなっています。
期間 | マイル |
1ヶ月 | 100USDあたり 17マイル |
3ヶ月 | 100USDあたり 67マイル |
6ヶ月 | 100USDあたり 181マイル |
1年 | 100USDあたり 356マイル |
もしも私たちが6万マイルもらおうと思ったら、16,900ドルの外貨預金が必要となります。
必要な外貨預金
60,000マイル÷356マイル≒16,900ドル
米ドルには金利が付きますが、税引き後0.007%なので割愛します。
外貨預金に必要な日本円
次に16900ドルに必要な日本円を計算します。
2024年6月1日現在、ドル円の為替レートは約157円です。
必要な外貨預金
16,900ドル×157円=2,653,300円
つまり約266万円分の外貨預金を行うことで、無料で東京・福岡間のANA航空チケットをゲットできるというわけです。
マイル付き外貨預金は本当にお得なのか?
東京福岡間の航空チケット代金
お得度を比較するために、まず東京・福岡間の航空チケットの価格を確認しておく必要があります。
例えば、夏休みのお盆のあと(2024年8月25日から8月28日まで)に航空チケット(往復)を購入したとしましょう。
東京福岡間の航空チケット代金
東京→福岡=15,580円
福岡→東京=15,580円
31,160円×4人=124,640円
※スーパーバリュー適用時
外貨預金定期の金利
もしも、ドル外貨預金を1年間預入した場合の金利は以下の通りとなっています。
期間 | ~1万ドル | ~3万ドル | ~10万ドル | 10万ドル以上 |
1年間 | 5.00% | 5.00% | 5.00% | 5.00% |
もしも、ドルを購入した2,653,300円の金利5%、そこから税金を控除して、105,714円の利息を受け取ることができます。
つまり…
マイル付き外貨預金
→124,640円相当の航空チケットがもらえる
通常の外貨預金1年定期の場合
→105,714円の利息を受け取ることができる
よって、マイル付き外貨預金のほうが2万円弱お得、ということになります。
為替リスクを考慮する
しかし、ドル円の為替レートは毎日変動します。最近のドル円は、数十年ぶりの円安水準でもあり、またインフレ懸念が後退して米国金利動向は低下傾向です。
トヨタなどの自動車メーカーは来年3月のドル円為替を140円と見込んでいます。
つまり、265万円で購入した16,900ドルを来年1ドル140円で換算した場合、236万円の価値になっているということになります。
そう、約19万円の為替損失が出てしまうことになるのです。
航空券欲しさに損してしまっては本末転倒ね。
もちろん、預けたドル円をわざわざ円に換金する必要はありませんし、トヨタ自動車の為替予測も的中するとは限りません。
それでも、外貨預金にはこうした為替リスクが常につきまとうことを忘れてはならないでしょう。
最後に
ということで今日は、SONY銀行が提供するマイル付き外貨預金について分析してみました。
一見ANAマイルがもらえると聞くとお得に思えるのですが、為替リスクなどを考えると、安易に手を出すのは危険であると考えます。
目先の利益に振り回されて大きな損失を被らないようにくれぐれもご注意ください。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。今回の記事があなたの賢いお買い物につながると嬉しいです。
それでは楽しいデジタルライフを!